去年は鬼の怖さが分からず、周りが大騒ぎでも無関心で、ひとりパズルをしていたライナス。
今年は「ママ、あした鬼くるよ?」「来るねー。」「うーん…。」と、怖がってる様子でした。
そして当日。
節分のお話の間は、遊戯場で寝ていたそうです。
鬼が来ると跳び起きて、「あかん!」と大声で言うと、一番に走ってお部屋へ。
新聞紙で作った豆をスタンバイしたものの、鬼が入ってくると号泣だったそうです。
それでも「おにはそと!」と頑張ってやっつけたんですよーと、先生から聞きました。
私の顔を見ると、「鬼来たよ!赤鬼が、3ついた。」と教えてくれました。
その後、鬼が園長室で着替えをしていたのを見てしまったライナスは、「まだいる。」と怯えながら車に乗りました。
相当、怖かったのでしょうね!
寝る前も、「そらくん、食べられたみたい。」と言っていました。(ななうみ)
帰り際に友だちと、「バイバーイ、また明日ねー!」と言い合うようになりました。
一年前は友だちに興味がなかったのですが、今は同じ歳の子の顔と名前は覚え、自分から関わろうとすることも増えてきたようです。
「ライナスは、よしくんもあっくんも仲良しなの?」と聞くと、「うん、よしくん好き。あっくん好き。」
そして大声で、「きーくんは、大嫌い!」
ん?嫌い?!
いや、これはすごいことですよ。
友だちのことが分かり、好き嫌いがライナスの中で芽生えてきたなんて、大きな成長です♪
「きーくんはなんで嫌い?叩くの?」「叩かない。」「うるさいの?」「うるさくない。」「ふーん…」
結局、「(発表会のとき)オオカミさんしてた。」としか言いませんでした。
保育園の先生も、「発表会の練習で、きっと何かがあったんでしょうね!」と笑っていました。
お友だち、ありがとう♪(ななうみ)
いつものように、テレビに天気予報が映りました。
その瞬間、ライナスが、
「ママ、今日は北海道は雪だって。九州の博多は晴れで、大阪と東京は曇りだってー。」
えっ?!!
北海道??九州の博多ですって??
もちろん、これが日本地図だよなんて勉強させたことはなく、意識して見せたこともありません。
すぐに日本地図を見せると、
「ママ、これが九州で、ここが博多。ここが大阪でここが東京。ここは北海道でE5系が走ってるの。」
なるほど!!
ピンときました。
そういえば先週、ライナスが読んでいた新幹線の本に、路線図のページがありました。
これが九州新幹線、博多駅があってね、みずほとさくらが通っててね…など、何となく言いました。
その時は全く無反応で、すぐに次のページをめくっていたのですが、しっかり聞いていたのですね!
そして、天気予報の日本地図を見て、同じだと分かったのでしょう。
もちろんまだ、日本という国があるという概念はなく、自分の家はここらへん…なんて思ってもないと思います。
が、興味と得意分野が合えば、ライナスは一回で頭に入るんですね。
一方、一年生の兄は、日本地図で「僕んちここ。」と指せますが、東京や大阪は「行ったけど、分からん!」でした。
そうですよね。
ちなみにライナスは、まだイヌとネコが分かりません(笑)。
日本地図よりも簡単だと思うんですけど、形がいろいろなので難しいんでしょうか。
散歩してる犬を見て、「ママ、あれはネコやな。」と言うことも。
「イヌですよー(笑)」(ななうみ)
ゆっくりさんだったライナスにも、ようやくことばの爆発期がきました。
最近、女の子と男の子が分かるようになり、嬉しいようです。
そんなある日。
保育園のお迎えに来ていたお母さんを指差して、「ママ、これ、女の子やな!」と一言。
ひー☆
指差して「これ」は、まずい!
とっさに、「手はパーがいいね。この人はお友だちのママだね!」とフォローしました。
お母さんが笑って去っていった後、次にお父さんが…
ああ、もっとヤバイぞ!と思った瞬間…
「ママ。これ、おじさんやな!!」
ライナスの手を上向きに向けて、「そう、お友だちのパパだね!」と言い直し、すぐさま帰りました☆
ここで、「おじさんで言うと怒られるよ!」などと言ってはダメです。
大きな声で「おじさんて言ったらあかんな!」と言うようになってしまいます(笑)
ことばが含むニュアンスが分かりづらいのは、ASDの特性上仕方ありません。
今は、ことばが出てきたことを喜びながら、一つ一つ正しい行動に置き換えていきたいと思います。
「おじさん」に含まれるニュアンスを教えるには、もう少し理解力がアップしないとですね。
いつその時がくるのか、今は楽しみに待つことにしましょう♪(ななうみ)
兄や姉のときは、ただ楽しみだった発表会。
が、今回は「どうなるんだろう?」と緊張感しかありませんでした。
担任、副担任の先生は、若い方なのですが、日ごろからライナスをうまく扱ってくれています。
心配ごとがあると、「舞台に上がりたがらないのですが、どうしましょう?」などとすぐに相談してくれました。
ライナスから「アリの役がいい!」と言ってきたらしく、部屋の中ではお面もつけてみんなとできていたそうです。
合奏もカスタネットを選び、楽しくやっていたとのこと。
ただ5日前になり、舞台に登るのがイヤ!と逃げていくので、出れそうにないですと言われました。
半年前のライナスなら、舞台はすんなり上がったと思います。
が、成長して、「これは何かあるな?!」と感じるようになったのでしょう。
ということで。
1日だけ練習をおやすみして、発表の全体の動きを見せてやって下さい!と言いました。
先生の膝の上にちょこんと座り、みんなの発表をニコニコ見ていたそうです。
そして翌日、何と自分から舞台に上がりました。
そして、とうとう発表会当日。
親と先生たちはドキドキでした。
ライナスは合奏と歌が始まると、ちょっと顔を出したもののすぐに引っ込み、舞台裏から「イヤなのー!!」という叫び声と、「うわーん!」という泣き声が。
先生と格闘している様子でした。
5分後、劇はみんなと出ることができました。
が、笑顔で舞台を走り回り、最後のスライドショーは観客側に来て眺め、先生が小声で「こっち~」と誘うと、「僕はこっちがいいの!」と叫ぶなど、お客さんの視線はライナスに釘付けでした。
最初は、あの子は何だろう?という雰囲気でしたが、ライナスの笑顔と自由さに笑いが起き、帰り際は、「ハラハラしたけど面白かったわ。」「あのアリが主役やったな。」と言ってくれる人もいて、ホッとしました。
ほんと、ドキドキの1日でした。
本人の成長はもちろんですが、ライナスの周りの人たちの温かさに感謝です。
今日の経験は、ライナスの自信になっていくと思います。
来年もまた一悶着あるのでしょうが…
先生、お友だち、そのお家の方々、これからもどうぞよろしくお願いします!(ななうみ)
私には、3人の子どもがいます。
勉強が得意な姉、スポーツ好きな兄、自閉ちゃんのライナス。
私にとってライナスは、3人の中で一番育てやすい子です。
あ、大変ですよ(笑)
大変さではもちろん、ダントツ一位です!!
なんでだろう?
私自身が、自閉ちゃんの事をよく知ってるからかなあ?私は大学時代から特別支援専門で勉強したので、マイナスなイメージはありませんでした。
ただ、「違う」ということは確かです。
男の子と女の子を育ててみると、その違いに驚きますよね。
定型発達の男の子や女の子とは違う成長ぶりが体験できるのですが、定型発達の枠に当てはめようとすると、親も子も辛くなると思います。
男の子が走り回るなら、女の子はおしゃべりしまくっていても当然。
自閉ちゃんなら、何らかの偏りがあっても当然。
どうせならそれも楽しまなきゃ!と思っています。
周りの理解があると、さらに楽になるのでしょうけどね。
うちは夫も同じ想いなので、感謝しています。
だからうちでは、ライナスが引き起こすハプニングで、毎日笑いが絶えません。
祖父母も理解してくれていて、たまに預かってくれます。
これからの不安がないか?とたまに聞かれますが…
兄弟3人とも心配の質は違うけど、量的には同じくらいかな。
ライナスに関しては、どうせなら思い切りマイペースな生き方をして欲しい!と期待しています。
彼の一番の味方として側で応援できたなら、それで十分幸せです。(ななうみ)
最初に試したのは、チポロ。
もともと探し物用のグッズなので、探知するのは約60mです。
複数の携帯に登録ができ、約60mの範囲から出てしまっても、最後にいたところが地図に出ます。
また、チポロに近づいたら通知する機能もあり、手がかりはつかめます。
ケータイからチポロを鳴らしたり、チポロからケータイを鳴らしたりもできます。
薄くてキーホルダー程度の大きさなので、直接服に付けるのにも便利でした。
ところが3歳になり、さらに足が速くなり、4歳になると見つからないように隠れるという知恵もついてきて、チポロは断念。
そしてついに、GPS botを購入しました。
これは最強!
どれだけ離れてもほぼ正確だし、足取りも過去に遡って追えるし、通知機能まであり。
お値段も月々、ワンコイン以内です。
複数のケータイに登録でき、この範囲から出たら通知、この範囲に着いたら通知、などの設定もできます。
しばらくはこれに落ち着きそうです。
チポロは今、兄に使ってます。
兄弟を連れて公園に行って、弟について急に離れるとき、兄に付けたチポロを鳴らすようにしています。兄はそれだけで私を探し、おいでー!とジェスチャーすれば戻ってきます。
GPS botは、保育園がお休みの土日しか使わないので、平日は兄の了承を得て、ランドセルに入れています。
お迎えに行くときに行き違いにならず、助かったこともありました。
最近はさらに、ヘルプマークも付けています。
近所のお店にはライナスの特性を伝えてあるので、レジ待ちでぴょんぴょんしてても微笑んでくれます。
ヘルプマークは国体のおかげで福井にも普及し始めましたが、まだ見かけることは少ないですね。
車社会なのも原因のひとつかなぁ?
ただこれらは、あくまでも安心グッズ。
もちろん、目を離さないようにするのが基本です♪(ななうみ)
「何歳?」と聞くと、にっこりして「なんさい!」と答えます。
そうです、息子はASD。
笑顔が可愛い、自閉ちゃんです。
1歳半で診断が出て、今は保育園の年少さん。
言葉は少なめ、新幹線とゲームが大好きな男の子です。
今までの様子も振り返りつつ、ライナスのこれからを記録していきたいと思います。
わが家の育児の工夫、オススメのグッズ、療育手帳の使い方なども紹介していきますね。
どうぞ、よろしくお願いします♪ (ななうみ)
「ATACカンファレンス2014 京都」で、研究発表しました。
テーマ:「学習の進展に対応できるICT教材の開発と活用」
日 時:12月6日(土)11時20分〜12時10分
場 所:国立京都国際会館 Room:103
発表原稿『学習の進展に応じたICT教材の開発と活用』
パナソニック実践研究助成の実践報告も兼ねています。
前日から雪の降る福井を夕方車で出発し、京都に着いたのは夜9時。宿には寄らず、そのままガストに入って一晩中パソコンでプレゼンの準備をしていました。ちょっとしんどい夜でした。
発表では、最初の通信教材からうまくいかず、手直ししようにも緊張で手が震えてしまいました。プレゼンが始まって、予定した発表の流れになってくると少し落ち着いてきて、皆さんに聞いてもらっている感じが分かってうれしかったです。途中の教材実演でもミスがありましたが、プレゼンの方では自分の意図をお伝えできたのではないかと満足しています。
発表の後、参加者の中に大学時代の同級生や前任校同僚の方がおられてびっくりしました。発表中は前が全く見えていませんでした。発表後に10名ぐらいの方から質問など声を掛けて頂きました。また、このサイトの方にも4名の方からメールを頂きました。今後も交流できますこと、心より願っています。
平成22年度
福井県初等中等教育研究奨励事業にて研究助成を受けました。
テーマ 日常の教材研究を一歩進めた教材開発と活用
〜木工、縫製、パソコン、電子工作の技能を生かした教材作りを通して〜
伝達式 期 日 6月11日(金) 研究成果の概要は、リンクの通りです。
場 所 福井県教育研究所
福井県特別支援教育センター主催
「教材開発講座」を、実施しました。
期 日 平成21年8月24日(月)
テーマ 特別支援教育における教材開発
制作教材 VOCA、ACコンセントリレー、BDアダプター
実施要項は、リンクの通りです。