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 筆者が勤務する特別支援学校は、知的障害及び肢体不自由、病弱など、様々な障害を持つ子どもが在籍する。筆者が所属する小学部での遊びの様子についても、いろいろなものに興 味を示している。絵の変化が大好きで、駒の回転模様を顔まで動かして楽しんでいる子どもがい る。また、音の鳴る玩具を大事そうに抱えて、たまたま鳴るメロディーに声を上げて喜んでいる。 その他、紙飛行機を飛ばしてもらったり、タブレットのタップができないので映像の変化だけを 楽しませてもらったりしている子もいる。振動や風といった感覚的な遊び、回転や落下といった 見え方の変化、AからBという簡単ストーリー、乗り物遊びなど、いろいろな玩具や機器にとて も興味を持って楽しむ様子がよく見られる。
 しかし、どの玩具や機器も自分で操作できないため、 「教師にしてもらって」「操作に苦労して」「偶然うまくいって」といった制限の中で遊ばざるを 得ない状況になっている。遊びが発展しにくくなっているばかりでなく、自分のタイミングやペ ースで楽しむことができず、諦めてしまったり、却って不機嫌になってしまうこともよくある。 またこうしたことは、遊びの様子ばかりではない。授業においては、絵や文字は理解している が操作ができないために学習を進めにくい場合。また幅広い集団の中で操作が苦手な子だけ教師 が代わりに多くをやってしまう場合などがある。生活場面においても、タイマーでは時間経過に 気付けずに気持ちが切り替えられなかったり、VOCA でうまく伝えらずにイライラしたり、大事 なiPadを車いすで運べなかったりなど、子どもが不自由さを感じている様子を度々伺うこと ができる。このようなことで常に教師が介助に入ることになり、子どもの自発や自信が育ちにく くなっているように思われる。
 以上のことを深く考えてみると、市販の教材や玩具、電子機器は障害を持つ子ども達には使い にくいことが大きな原因ではないかと考える。障害者向けの市販品も見られるが、数が少なく高 価である。その操作についても、指先を使うことが苦手で、押す・引くに限られる子ども達には やはり使いにくい場合が多い。
 そこで本研究においては、次のことを目標に教材開発に取り組んでいる。①教材開発の方針
○(スイッチの外付け)玩具や電子機器のスイッチは小さい。そこで機器の電子回路から、 ONOFFができる電極を取り出し、使いやすいスイッチを外付けする。
○(ひもやレバー)こまや紙飛行機などを操作して遊べない子どもが多い。そこで、てこやゴム、 バネ、重力といった力を利用したひもやレバーを取り付ける。
○(マイコンで単一操作)複数のスイッチを使う玩具や機器は、複数の電気信号を制御できるマ イコン(中継器)を製作して、1回の操作で遊べるようにする。
○(電機的性能の活用)ICT教育を単にパソコン・タブレット学習に留めず、理解や表出、意 欲、操作、移動など様々な障害を持つ子どもに、選択機能や通信、音声反応、時間制御、タ ッチシートなど、有効と考えられる電機的性能の活用を取り入れる。
○(活用しやすく)教材を持ったり姿勢の転換が難しかったりしてうまく遊べない子ども達に は、見やすく使いやすく姿勢に合わせた位置に教材を設置する。
○(幅広く進展性のある教材製作)できるだけいろいろな学習に活用でき、選択学習や細かくス テップさせる学習にも対応できる教材を製作する。

 以上のような目的で、教材開発を続けています。

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